簡単な輸出インボイス作成マクロ (17)
VIII) セルの参照と操作
「Cellsプロパティ」でセルを参照
前回は、「インボイス」を使用した「Rangeプロパティ」をご紹介しましたが、今回は、「Cellsプロパティ」の例をご紹介していきます。「Cellsプロパティ」の場合のコード記述法と、「Rangeプロパティ」の記述法とよく比較されて下さい。
1) 単一セルの参照
「Cellsプロパティ」の場合は、「Cells(行、列)」のように記述します。これは、「Rangeプロパティ」の場合と逆の表記になります。
2) セル範囲の参照
「Cellsプロパティ」が参照できるのは、「単一セル」か「全セル」のどちらかです。
セル範囲を参照する場合は、次のように、Rangeプロパティと組み合わせて使用します。
Sub CellsPro2() Range(Cells(2, 2), Cells(5, 12)).Select End Sub
3) 全セルの参照
下記のコードは、全セルを選択する場合です。
Sub CellsPro3() Cells.Select End Sub
「Cellsプロパティ」でセルを操作
下記コードは、「Cellsプロパティ」で下図「シッピングインストラクション」の[INVOICE NO.]を変数[INVNO]に代入し、「インボイス」の[INVOICE NO.]欄に出力するものです。Sub Invoice1() Dim INVNO As String '入力 Sheets("SI").Select INVNO = Cells(3, 2).Value '出力 Sheets("INV").Select Cells(5, 11) = INVNO End Sub
「Rangeプロパティ」と「Cellsプロパティ」の使い分け
Excelの列表示を必要に応じて、数字表示に切り替えられます。
Excel画面の「ファイル」タグで、オプションで「Excelオプション」を選択して、
- 「数式」タグを選択
- 「R1C1参照形式を使用する」にチェックを入れ
- 「OK」ボタンをクリックする。
列表示が数字に変わります。
「Cellsプロパティ」での数字表記は面倒のようですが、後に「繰り返し」の構文を使うようになってくると、必要な表記になってきます。
やはり、場合によって、使い分けるのが賢明のようです。
次回は「セルのコピー・貼り付け」について、ご説明します。