貿易実務」と「エクセルマクロ」 (10)

シッピングアドバイス(Shipping Advice)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、「シッピングアドバイス」についてお話しします。

「シッピングアドバイス」は「Shipping Advice」あるいは「Shipping Notice」というようなタイトルで作成され、一般的には「船積通知書」とも「船積案内書」とも言われています。

エスアイ(SI=Shipping Instruction)に比して、「シッピングアドバイス (Shipping Advice)」はエスエー(SA)とも言われます。

要は輸入者への船積結果の案内ということで、内容的には簡単に船積結果のみを案内するものから、注文番号、品名、数量、金額、支払条件、運送情報等を明記して案内するものまで、さまざまあります。

通常、「シッピングアドバイス」はインボイス、パッキングリスト等の書類を添付して行われるわけですから、「シッピングアドバイス」の内容、文言は簡単なもので良い、というような考え方もできますね。

こちらのブログへの検索を見ていますと、圧倒的に「シッピングアドバイス」のフォームですとか、サンプル、雛形というのが多いようですが、形式は相手方に伝える内容、条件によって変わってきます。それから、手紙で出すのか、電子メールで通知するのかによっても変わってきますね。

英文文言は「船便」か「航空便」か、あるいは支払条件によっても、若干変わってくるでしょうが、この各文言を組込んだフォーマット、雛形をファイルに保存しておいて、それらを「エクセルマクロ」で「シッピングインストラクション」作成時に取り出しておき、「船便」でも「航空便」でも、出荷が確定した時点で出荷情報を入力して、「シッピングアドバイス」を作成完了するというのは、如何でしょうか。

例えば、ごく簡単でラフな例ですが、以前にこのブログでご紹介した「シッピングインストラクション」を取り上げます。


上記の「シッピングインストラクション」を利用して、「エクセルマクロ」プログラムを設定すれば、入力されている情報を使用して、例えば、下記のような「シッピングアドバイス」を、インボイス、パッキングリストの作成時に、容易に、同時に作成できるわけです。

もちろん、上記の内容、文面、フォーマット等は、如何様にも調整できますよね。これを「エクセルマクロ」でプログラムに組み込んでおけば、よいわけですね。

ご質問などがあれば、是非ご連絡下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (9)

メジャーメント、ウエイト計算


前回のブログ記事からすっかり間があいてしまいましたが、このブログへアクセスされてくる方々は日増しに増え続けてきており、当初の予定通り、「簡単な輸出インボイス作成マクロ」の第二弾までは、なんとか努力して貫徹したい、と考えています。

「貿易実務」の中で「エクセルマクロ」でこなせる業務をお話ししてきましたが、すでに上げたリストの中で、残るは下記業務になってきました。

  • メジャーメント、ウエイト計算
  • シッピングアドバイス(Shipping Advice)
  • 各種データ作成

為替手形(Draft, Bill of Exchange)に関しては、、このブログですでに2度ほどご紹介しておりますので、今回は省かせて頂き、今回はメジャーメント、ウエイト計算に関連してお話しすることにします。

メジャーメントですとか、ウエイト計算になりますと、皆さんの業務の中では、どの位の比重を埋められるでしょうか。またどのような時に必要とされる業務でしょうか。

通常必要とされるのは、パッキングリストを作成する時と、船会社、航空会社へ貨物をブッキングされるときでしょうか。

もちろん、簡単な貨物であれば、電卓を叩いてしまえば済む話なのですが、多種多量な貨物ですと、そういうわけにはいきませんね。皆さんはどう処理されていますでしょうか。

パッキングリストを作成する場合でも、ブッキングするための計算でも、いずれも「エクセルマクロ」を活用することにより、短時間での業務が可能となります。

大体1時間位掛けて計算していたものを、「エクセルマクロ」の作成で1分程度になり、担当の方の日常業務を軽減でき、大変喜んで頂けて、私自身も、とても嬉しい思いをした経験があります。

毎日1時間の作業が1分になるのですがら、これこそ、単純計算で、どの位効率化されるのか、よくわかると思います。まさに「エクセルマクロ」の活用を考えない手はないと思うのですが、如何でしょうか。

皆様から具体例を表示して頂ければ、プログラム方法をアドバイスさせて頂きますので、一度お試し下さい。

アクセスされる検索を見ていますと、ついお答えしたくなってしまうような検索がたくさんあります。おいおい、このブログにても取り上げさせて頂く予定でおりますが、貿易関連のことでしたら、「エクセルマクロ」も含めまして、可能な限り、お答え致しますので、是非一度、ご気軽にご連絡下さい。お待ちしております。

何故か、海外からのアクセスも多いですね。検索には英語もありますが、日本語での検索も多いので、海外で貿易業務をされている方々からと、お見受けしていますが、どうなのでしょう。やはり、機会があれば、是非お手伝いさせて頂きたいものです。

他に何か、ご希望の業務があれば、是非ご連絡下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」のお話が終わりましたら、「簡単な輸出インボイス作成マクロ」の第二弾に進んでいきます。

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (8)

輸出買取依頼書(Application for Negotiation)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、「輸出買取依頼書」についてお話しします。

「輸出買取依頼書」は銀行への提出書類です。基本的には信用状の記載事項に基づいて、依頼書を作成するわけですが、内容的には「シッピングインストラクション」を作成する時に「輸出買取依頼書」への必要な記入事項を入力しておけば、「エクセルマクロ」での作成は可能となります。

銀行への依頼書としては、これは輸入関連なのですが、「信用状開設依頼書」というものがあります。

いずれも、カーボンコピーの書類なので、せっかくエクセルマクロで作成しても、通常使用しているプリンターでは印刷ができません。

ドットプリンターを使用するか、ドットプリンターが無ければ、仕方がないので、タイプあるいは手書きで処理するのですが、これもこのITの時代に、なんとも無粋な気がしています。

皆さんはどう処理されているでしょう。

どのように処理されているのか、よろしければ、ご教授願えませんでしょうか。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (7)

原産地証明(Certificate of Origin)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、原産地証明についてお話しします。

実は、折角だからと、原産地証明書の書式をこのブログでご紹介しようと、東京商工会議所で原産地証明書用紙を購入しようとしたのですが、購入できませんでした。不正輸出防止の為ということで、会社名を商工会議所に登録しておかないと、購入できないようです。

ということで、ネットで調べてみたのですが、下記サイトですと、書式もワード(WORD)ですが、ダウンロードできますので、原産地証明書の作成方法についてはご参照されたら如何でしょう。

横浜商工会議所

上記サイトに書かれていること以外にも、細かい規則があるので、事前に各地の商工会議所に相談、照会されるのがよろしいでしょう。

原産地証明書には下記事項を記入しなければなりません。

1. Exporter (Name, address, country)
2. Consignee (Name, address, country)
3. No. and date of Invoice
4. Country of Origin
5. Transport details
6. Remarks
7. Marks, numbers, number and kind of packages; description of goods
8. Quantity
9. Declaration by the Exporter

これらの項目は、「シッピングインストラクション」に入力されている事項と一部重複するので、ケースマーク作成と同様にインボイス作成時にエクセルマクロで作成が可能となりますが、若干の手直しは必要となるでしょう。

また、顧客からの要請で、オリジナルとコピーの必要枚数が変わってきますので、これだけでも、エクセルマクロで設定しておくと、書類作成が楽になりますね。

ご質問があれば、ご連絡下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (6)

インボイス(Invoice)とパッキングリスト(Packing List)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、インボイス(Invoice)とパッキングリスト(Packing List)についてお話しします。

何度か既にお話ししていますが、「エクセルマクロ」は面倒なインボイス作成にこそ、威力を格別に発揮します。

一例ですが、商品が多種多数の場合には、価格表(Price List)を別途作成しておき、インボイス作成時に商品を検索、照合してインボイスに出力させ、金額計算も自動で行うよう、プログラムを組みます。

「プロフォーマインボイス」をエクセルで作成済みであれば、その「プロフォーマインボイス」と価格表(Price List)を利用して「インボイス」や「シッピングインストラクション」を作成するのは如何でしょうか。

「パッキングリスト」は「インボイス」ができてしまえば、本ブログでも「簡単なパッキングリスト作成マクロ」のところで、ご紹介しましたが、その出来上がった「インボイス」を利用して作成します。

インボイス(Invoice)」と「パッキングリスト(Packing List)」を「エクセルマクロ」で作成する基本的な事柄に関しては、本ブログを参照して頂きたいと思います。

現在は、「簡単な輸出インボイス作成マクロ」の第一弾が終了して、「貿易実務」と「エクセルマクロ」のお話しをしていますが、これが終了したら、「簡単な輸出インボイス作成マクロ」の第二弾を開始する予定でいます。

この「簡単な輸出インボイス作成マクロ」の第一弾、第二弾をすべてご欄になって頂ければ、「輸出インボイス」と「パッキング」を「エクセルマクロ」で作成する方法は基本的におわかり頂けるはずです。

更に複雑な、インボイス作成であれば、一度ご相談下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (5)

ケースマーク(Case Mark)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、ケースマーク(Case Mark)についてお話しします。

ケースマーク(Case Mark)は、シッピングマーク(Shipping Mark)とも言います。

海外顧客から特別な指定が無い限り、輸入者名と住所を「ケースマーク」として、ケース、カートン等の梱包物に表記する場合もあります。この場合は、「インボイス」と「パッキングリスト」のケースマーク欄に "AS ADDRESS" のように、記載します。

通常は、下記のように、顧客名、仕向地、ケースナンバー、原産地等が表記されます。




海外顧客から指定があれば、下記のように、輸入者名を菱形で囲んだり、商品名、注文番号等を表記する場合もあります。


あくまで、海外顧客の指示に従いますが、「ケースマークの作成方法」にしても、「SI (シッピング インストラクション)」を上手に活用すれば、やはり、効率的に作成できる余地があるのではないでしょうか。

例えば、SI (シッピング インストラクション)」にケースマークを組み込んでしまって、「インボイス」と「パッキングリスト」をエクセルマクロで作成したら如何でしょう。

何故か、ケースマークへのアクセスを多く頂きます。「エクセルでケースマーク作成」などという検索を見掛けると、私もマクロでいくつか作成しましたので、おもわず、手を上げたくなってしまいます。

最初はマクロで出来るとは思っていなかったものが、出来てしまって、 自分でも驚いた経験があります。

ケースマーク作成でお悩みでしたら、是非ご連絡してみて下さい。もちろん、マクロで作成できるものと、出来ないものがあり、解決できるとは限りませんが。 

貿易実務に「エクセルマクロ」の活用をお考えでしたら、是非ご連絡下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

「貿易実務」と「エクセルマクロ」 (4)

シッピングインストラクション(Shipping Instruction)


現在、先にリストアップした「貿易実務」と「エクセルマクロ」との関連について、お話ししています。

今回は、シッピングインストラクション(Shipping Instruction)についてお話しします。

シッピングインストラクション(Shipping Instruction)は、貿易書類の中で、最も大事な書類と言っていいのかも知れません。というのは、このシッピングインストラクション(Shipping Instruction)のデータを基に、他のさまざまな書類を作成することが出来るからです。

シッピングインストラクション(Shipping Instruction)は、通常簡略化して、 エスアイ(SI)と呼ばれていますので、ここでは、エスアイ(SI)に統一します。

エスアイ(SI)の種類

エスアイ(SI)には、輸出者がフォワーダーに提出するものと、フォワーダーがB/L発行のために船社へ提出するものがあります。

このブログでは、輸出者がフォワーダーに提出するエスアイ(SI)に関してお話しています。

もちろん、フォワーダーがB/L発行のために船社へ提出するエスアイ(SI)を「エクセルマクロ」で作成することも可能です。

エスアイ(SI)の意味

エスアイ(SI)の意味は、どこでも「船積み指図書」とされていますが、エスアイ(SI)は、輸出者がフォワーダーに出荷指図をするもので、その宛先には海上も航空もあるわけですから、「船積み指図書」というよりも、「出荷指図書」と言った方が、正確のような気がします。
エスアイ(SI)の作成者

エスアイ(SI)は、通常、「インボイス(商業送り状)」、「パッキングリスト(梱包明細書)」との3部セットで、輸出者が作成しますが、エスアイ(SI)を基に、フォワーダーが「インボイス」、「パッキング」を作成代行することもあります。
エスアイ(SI)の書式

エスアイ(SI)は、まさに千差万別です。押さえておく項目はありますが、決まった書式はありません。

フォワーダーによっては、フォーマットを用意してあるところもあるようですが、だいたい、輸出者独自のフォーマットで作成されるところが多いようです。

インボイスエスアイ(SI)の代用として、使用しているところもあります。

また取り扱い商品によってもエスアイ(SI)のフォーマットは変わってきますので、フォワーダーと充分に打ち合わせの上、輸出者にとっても、使い勝手のよい独自のフォーマットを作られることをお勧めします。

現在、このブログで「簡単な輸出インボイス作成マクロ」をご紹介中ですが、ここで使用しているエスアイ(SI)見本は、まだ前半部分のみですが、エクセルマクロ学習のための、簡略化しているエスアイ(SI)です。

私も、フォワーダーにて、特定顧客用に独自のエスアイ(SI)フォーマットを作成した経験がありますので、独自のエスアイ(SI)フォーマットをお望みであれば、是非ご相談ください。http://www.office-fujishiro.com/contact.html

エスアイ(SI)の作成方法

商社、メーカー等の作成するインボイスはそれぞれの顧客宛のインボイスを指向していますので、税関提出用のインボイスとは、どうしても微妙に差異がでてきてしまいます。

例えば、支払い条件を信用状だとすれば、商社、メーカー等では、銀行買い取り用に、信用状に則った書類作成を要求されます。一方、フォワーダー側には、税関提出用の書類が要求されます。

従って、エスアイ(SI)には、海外との契約内容を網羅しながら、双方に共通な書類作成が可能となる「フォーマット」が求められます。

エスアイ(SI)を作成するにあたって、新規顧客についてはどうしても最初の作成は手入力になってしまいますが、顧客が増える毎にデータベースが充実していきます。

検索をして、顧客データベースを呼び出せる設定にしておけば、リピーター顧客に関しては、過去のデータを利用して入力することがきるようになります。

このような作業に「エクセルマクロ」が大変有益です。使用していきながら、使い勝手がよくなるように、独自の環境に合わせ、順次改善していけます。

貿易実務に「エクセルマクロ」の活用をお考えでしたら、是非ご連絡下さい。http://www.office-fujishiro.com/contact.html